| <<整枝・剪定>> わい化性樹 | |||||||||
| ◆はじめに | |||||||||
| 20数年前よりりんご産地では作業効率,品質向上を目的とし“わい化性樹”への切り替えがおこなわれてきた。わい化性樹とは,ひと言でいえば従来のりんごの樹よりも小型であるということで,それを密植に植え,小型であるが上に作業もしやすく,日光の投射も良く品質向上にも役立っている。しかし近年分かってきたことではあるが,品種によっては果実の水分量が劣るなど品質に問題が出る場合がある。一般の家庭で、わい化性樹を栽培する場合,根のはり方が強木性樹に比べ貧弱で,風などの影響を受けやすく,しっかりとした支柱を常に用意する必要があります 以下は,りんご農家が栽培する場合の指導であって,一般の方には分かりにくい部分もあるかと思いますが参考までに。 また,わい化性樹であっても強木性樹と同様の樹形にした場合,多少なりとも根のはりは上回ると思われます。 | |||||||||
| □ 目標とする樹形 | |||||||||
| 植用主幹形の一種であるスレンダースピンドルブッシュ(細型紡錘形)樹形を基本とする。結実樹高は2.5m程度が目標(図1)。 「ふじ」のような樹勢の強い品種では,幼木時には新梢伸長が旺盛で花芽着生が劣るので,下部の側枝がやや大きめとなるフリースピンドル樹形となってもよい。花芽着生を促すために,強い切り返しや,切り戻しは行わない(図2)。 | |||||||||
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図1 |
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| □ 定植時の整枝剪定方法 | |||||||||
| 定植する苗木は,フェザー(側枝)の発生した苗木を基本とする(図3)。地上から50cm以上の側枝は,極端に太くない限り残して側枝数を確保する。側枝先端の処理も頂部と同様である(図4)。花芽着生を促すために側枝は水平〜30度程度に誘引する(図5)。 | |||||||||
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図3 |
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| □ 一本棒状の1年生苗の場合 図6-1〜6-4を参照 | |||||||||
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| □ 幼木時の剪定 | |||||||||
| 親梢の先刈りや切り返しはできるだけ行わない。側枝は水平程度に誘引し花芽形成を促す。下部の花芽の着生。下枝は極端に太くない限りできるだけ利用する。側枝間隔がせまくなりすぎないように注意する。主幹頂部については従来の剪定とは同様である(図7)。 | |||||||||
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図7 |
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| □ 若木期の剪定 | |||||||||
| この時期の剪定の考え方は,結実させながら樹体を作ることである。下部の側枝に結実させて早期多収を図るとともに,上部の樹勢を抑制することが重要である。主幹頂部については,先刈や切り返しを加えずに樹勢を落ち着かせる。頂部が目標とする樹高に達し,樹勢が旺盛な場合は,主幹先端は切らずに春の発芽直後に曲げて下がる方法により樹高を低く抑える。頂部が大きく成りすぎるとバランスが崩れ,下部への光線の透過が悪くなってしまうので,頂部は小さく維持することが 必要である(図8)。 曲げた主幹先端部に着実させることも,頂部の樹勢を抑えるのに有効である。側枝については,新しい枝は主幹に競合しない太さの側枝を残して水平に誘引し,強い先刈りや切り返しを加えず花芽の着生を促せる(図9-1・-2)。側枝が多くなりすぎないように全体にバランスの良い配枝を心がける。結実の始まっている側枝は,樹勢が低下しない限り先刈りや,切り返しを行わない。しかし“つがる”などの樹勢の弱い品種は,側枝先端の軽い先刈りや切り返しを行って, 側枝上にはげ上がりの部分を作らないようにする。 |
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| □ 成木期の剪定 | |||||||||
| 細型紡錘形を維持しながら安定した多収を得ることを目標とする。頂部は,樹勢に応じて処理する。樹勢が弱い場合は切り下げることができるが,強い場合は若木期と同様の処理をする。頂部が垂れ下がって切りつめる場合は,付近に再発した新梢を残して再度曲げて下げる処理を繰り返す(図10)。側枝についても切り返しは樹勢が落ち着いている場合に行う。側枝数が多く間引きが必要な場合は,できるだけ上部の側枝から間引くように心がける(図11)。 | |||||||||
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| □ 現状樹の維持 | |||||||||
| −強勢樹の場合− 「ふじ」などで過繁茂となり間伐を実施した園地が多くなってきている。しかし,間伐を行って数年経過しても樹勢が落着かない場合は,改植した方が良い。ただし改植するにしても一気に実施することはできないので,当面現状の樹を維持しなければならない。 −頂部の扱い− 樹高を切り下げる場合は,花芽の着生している枝まで切り下げる。頂部に結実部を作のは,前述と同様に頂部の育成を落ち着かせるためである。樹高は,作業できる高さにする。主幹を無理に低く切り下げすぎると徒長枝が多発してしまうので注意する。 −側枝の扱い− 下部に大きめの側枝を残し,上部には小さめの側枝を配枝することを心がける。上部に大きすぎる側枝がある場合は,下部への日光の透過を妨げるので除去する。樹勢が強い場合は、先刈りや切り戻しは行わない(図12)。 |
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図12 |
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